ブルー、イザベラについて
ダックスの新しいカラーとして繁殖されているブルー、イザベラですが、
まだまだ繁殖者自身に知識が無い事から起こるトラブルも多いようです。
これらの色をつくる劣性のダイリューション因子(d)の話は色々なホームページで
説明されておりますので、ここでは各毛色の説明と繁殖例などについて、アメリカの
レアカラー専門犬舎からご指導いただいた事、私自身の経験とを述べてみたいと思います。
*ダイリューションのD、d、という表現は解り辛いので、ここではブルーを発生させるための
ブルー因子と記載させていただきます。
まずこれらの色を発色させるにあたり、当初アメリカでは他犬種との交配による色の導入、
マール因子(ダップル)による色の希釈が行われたようですが、
現在ではダブルダップルによる弊害が認識されてきたのと、ブルー因子が固定された事などにより、
牡牝共にブルー因子を持ったもの同士の交配により作られています。
ただ元々それほどたくさんの犬舎がこれらの色を作出していた訳では無く、最近では
これらの色を専門に繁殖しているブリーダーも少なくなり、血液の詰りを危惧している
ブリーダーもいると聞いています。
ブルーを発生させるダイリューション因子は元々の色を薄める働きがありますので、
一般的にはブラックをブルー、チョコレートをイザベラに薄めると解釈されています。
ダックスフンドの場合、血統書ではFN(ISB)&TN=フォーン(イザベラ)&タンと記載され
イザベラはフォーンも含んでいます。
ブルーの毛色は、薄いシルバー、ブルーグレーから、茄子紺、墨黒まであります。
ブルー=青では無く、スレートグレー(瓦のグレー)と呼ぶブリーダーもおります。
毛の色と同じく、鼻や爪、パッドの色もブラックではなく、グレー系になります。
| ブルー&タン(牡) ブギー(当犬舎繁殖犬) 父ブルー&タン・ダップル(ロビン) 母ブラック&タン (ブルーキャリー・当犬舎繁殖犬) |
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| ブルー&タン・ダップル(牡) ロビン(当犬舎繁殖犬) 父アメリカ産ブルー&タン 母ブラック&タン・ダップル(ブルーキャリー) |
イザベラは、薄いベージュ、カーキから、金茶色まであります。
鼻や爪、パッドの色は褪せたようなグレー系のピンク(チョコの犬に見られるレバー色では
ありません)になります。
| イザベラ&タン(牡) ライド(当犬舎繁殖犬) 父ブルー&タン・ダップル(ロビン) 母チョコレート&タン (ブルーキャリー・当犬舎繁殖犬) |
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| イザベラ&タン・ダップル(牡) ルーサー(当犬舎繁殖犬) 父アメリカ産ブルー&タン 母アメリカ産ブルー&タン・ダップル |
両色共に従来のダックスより毛質が細く繊細なため、光にあてるとブルーはシルバー
やガンメタリック、イザベラはシルクやサテンのベージュやカーキのようにに光ります。
ダップルの場合は色がよりいっそう薄くなりますので、ブルー&タン・ダップルの場合は
ベースがアイスグレー〜シルバークレー(薄墨色)にグレーの斑点が入り、
イザベラ&タン・ダップルの場合はベースが生成り〜極薄のベージュに
カーキ(ベージュ)の斑点が入ります。
日本やヨーロッパのダックスフンドは元々この劣性の(d)因子を除外されてつくられて
きておりますのでイギリス系が中心の日本のダックスフンドがこの因子を持っているとはまず
考えられません。
近年日本ではチョコレートやクリームが人気色であるために最近よく目にする間違っ
た色の解釈として、黒くないブラック&タン、鼻の赤いレッドというものがあります。
チョコレート因子が強いブラック&タンは、光に当てるとコーヒーブラウンやモカの
ような毛色をしていることがありますが、それを黒くないからブルーであるとか、
チョコレート作出のためレッドにチョコを交配した結果、鼻の赤い褪色したレッドを
イザベラと勘違いされて登録されている繁殖者がおられるようですが、
全くの間違いで両方共に従来のダックスフンドのミスカラーです。
その証拠にそのようなモカ色のブラック&タンは鼻やパッドは真っ黒ですし、赤鼻の
レッドのパッドはチョコレートと同じレバー色をしています。
それらの個体には、ブルー、イザベラを発生させるブルー因子は全く無いものと考えら
れますので、アメリカで呼ばれているダイリュート・レッドとして認識されるべき毛色です。
(ブラックの場合はダイリュート・ブラック??・・・このような呼び方はされていませんが、
もしあったならいくつかのトラブルは防げていたかもしれませんね)
また、ダブルダップルやホワイトダップルから産まれた個体は、本来のシルバーダップル
(ブラック&タン・ダップル)のベース色や斑点がより薄く、視覚的にはブルーっぽく
見えるためブルー&タン・ダップルなどと登録されている事がありますが、これも
間違いで、ダブルダップルやホワイトダップルはその個体自体が過度に色を薄められ
たものと判断すべきだと考えます。(このような掛け合わせを好んで行っておられた
繁殖者もおられるようですが、私個人としては大変危険な事だと思っております)
最近は日本でもブルー、イザベラ、またはそのキャリーという犬をお持ちの方が
おられるようですが、上記のように繁殖者自体が間違って血統書に記載した
ブルーやイザベラからでは次にブルーやイザベラが産まれることはありませんし、
仮に偶然ブルーなどと似たような色の仔犬が産まれたとしても、その個体にブルー因
子があるとは思えません。
実際、ブルー同士、イザベラ同士の交配ですら、ブラックやチョコレートの仔犬が産
まれてくる事がありますし、キャリー同士での交配になると尚更ブルー、イザベラの発生
確率は低くなります。
ブルー、イザベラは登録数の少なさから、ソリッドと同じような捉え方をされがちですが、
ソリッドはパイボールドの優性とされておりますので、ダップルやブリンドルと同じく
片親がソリッドであれば、もう片方は何色であっても作出する事ができますが、
ブルー、イザベラは両親共にアメリカから導入された本物のブルー因子を持っていなければ
発生しない色なのです。
片親がブルーまたはイザベラである場合、産まれたチョコやブラックの仔犬は従来のものよりも
薄い色している事がありますが、そのような仔犬は成長と共に従来の色に戻っていきます。
ブルーやイザベラの仔犬をお求めになる時には、仔犬の両親共にアメリカのブルー、
イザベラの血液が入っているかどうかを確かめられてからになさる事をお薦めします。
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